2010年11月26日 金曜日 恩師の言葉 ( 「ふと思う」こと ) |
本格的な冬の到来も間近になりました。4月に私が大学時代、恩師に書いてもらった色紙の言葉(「人物であれ、作物であれ、それがほんものだと思ったら、進んでそのほんものに接しぶつかることだ。それが自分の人生をほんものにする」)を載せましたら、思いの外、たくさんの反響がありました。「いい言葉ですね」「感動しました」等々、大変うれしいことでした。私たちは時々、自分ひとりで生きて来たかのような顔をしてしまうことがありますが、大勢の皆さんによくしてもらって、今の自分がある、ということを忘れてはいけませんね。両親、きょうだい、友人、先生、さまざまな仲間とのふれあいのなかで、自分というものが出来上がってきたはずです。感謝すべき人々の多いことを痛感いたします。今回もある言葉を載せたいと思います。私の大学院時代の恩師の言葉です。「基本を繰り返し勉強してもらいたい。そういうことの果てに最も高度な達成が得られるはずである、というのが私の信念である」という内容です。一見、地味なメッセージですが、非常に重要な視点だと感じます。学灯舎には、いろいろなタイプの中学生がもちろんいますが、優秀な生徒の学習態度の特徴は、まさにこの「基本の繰り返し」に着目している点にあります。「1年生の理科の内容があやふやになってきたから、再学習したいので教えてください」とか、「2年生の関数を一から学びたい」などと申し出てくる3年生のほとんどが、普段から一定の評価を得ている生徒です。もちろん学習方法は多種多様ですので、一概には言えませんが、私は恩師のこの言葉を手がかりに、学習方法を模索することも一案に値すると感じています。常に自分に言い聞かせたい言葉だと思っています。入試制度も時代と共に変化を見せ、面接重視の入試もありますね。それはそれで、人物や特技が評価されるということですので、素晴らしい選抜方法だと思います。しかし、中学生としての学力をしっかり身につけて、高校生になる、ということも非常に大切です。真の実力とは、その基礎の充実の中で培われると思うからです。3年生のみんな、頑張ろうね。それぞれに合った、よりよい進路が見つかることを祈っています。これからのよき人生の土台作りに励める環境を得て、大きな人に成長してくださいね。心から応援しています。 |
主幹・後藤雄二 |
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